作品No.040D
戦場の女たち
55分/1989
先の戦争で日本軍激戦地となったパプアニューギニア。そこで最も犠牲を強いられた当地の女たちの証言。
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内容紹介
パプア・ニューギニアの女たちへ
第2次世界大戦、太平洋戦争と一般に呼ばれている戦争は、アジア・太平洋の人びとにとっては大東亜戦争だ。日本による侵略の傷跡は、戦後45年たった現在でも人びとの心に癒されることのないまま残っている。パプア・ニューギニア?大東亜戦争でもっとも悲惨な戦場となった島々。パプア・ニューギニアの女たちへのインタビューを中心に、彼女たちにとっては戦争がまだ続いていることを映画は明らかにする。
戦争の無常
日本兵は畑から食べ物を奪った。畑は土地の人びとにとって男と女が結ばれる神聖な場だった。軍靴でふみにじられたのは畑ばかりではなかった。女は慰みものにされ、村びとは協力者に仕立てられた。
監督らを案内する「タナカさん」は今でも日本軍が村を救ってくれたと信じ、日本の軍歌を意気揚々とうたう。彼が映画の最後に「まりと殿様」を浜辺で踊りながらうたうシーンに、寄せては返す波が重なる。戦争の無常さを象徴する場面だ。
日本兵の子供を産んだ女性も映画に登場する。父親が日本兵であることを今まで胸に秘めていたが、映画の上映でその男性を探せたらと、意を決しての証言だ。
日本とパプア・ニューギニアの落差
撮影は日本でも進められた。パプア・ニューギニアに従軍した兵士や看護婦たちは一様にパプア・ニューギニアの人には迷惑をかけていないと語る。中でも「従軍慰安婦のおかげで私たち看護婦が慰み者にならずに済んだ」との証言に、深く考えさせられる。
折から戦争の最高責任者・昭和天皇は死に瀕していた。老いも若きも皇居に参ずる「平和」な情景がインタビューの合い間に挟み込まれている。パプア・ニューギニアの人びとの発する言葉との落差がここにある。
商品情報
■1989年度(第3回)東京国際映画祭・女性映画週間出品/日本カトリック映画賞優秀賞/1990年度(第39回)メルボルン国際映画祭ドキュメンタリー部門グランプリ/マーガレット・ミード映画祭出品/日本映画ペンクラブ推薦