パラブラ映画部

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作品No.033D

ゆんたんざ沖縄

1時間50分/1987

沖縄戦の中チビチリガマで集団自決を強いられた人々の証言、鎮魂の像を制作する彫刻家金城実、反戦平和を掲げ闘う読谷村の記録。

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内容紹介

日本であって日本でない島々

沖縄。近世以来、国家と国家との争いにまきこまれ、日本であって日本でない歴史を刻んできた島々。過去の戦争と現在の平和を沖縄の人びとがどう考えているかを如実に示すさまざまな話が映画の中で交錯する。沖縄の大きな流れは戦後38年たって84人の集団自決が明らかになった読谷村のチビチリガマ(ガマは濠の意)に平和の像を作ってゆくきっかけになった。

日の丸への抵抗

「復帰」後の現在も日本の米軍基地の35%が沖縄に集中している。太平洋地域で最大といわれる嘉手納空軍基地の隣の読谷村は、総面積の48%が米軍基地で、日常の中に戦争が同居しているといってよい。像の制作の中心を担うのは沖縄・浜比嘉島出身の彫刻家・金城実さん。遺族の人たち、小学生もしっくい塗りや成型に参加し、像は次第に形になってゆく。
折しも沖縄で初めて国体が開催されることとなり、日の丸問題が表面化する。「日の丸」掲揚が行政指導で強制され、教師や生徒の反対の動きが紹介される。圧巻はひとりの女子高生の抵抗だ。日の丸掲揚を卒業式で断行されようとしたため、むしりとったのだ。「卒業できなくてよいのか」と説得にあたる教師に「いやです!」「誰が賛成しましたか」と泣いて訴える。その友人もいっしょに教師に抗議する。ついに彼女は泣きながら走り出し、日の丸を下水で汚し校庭に投げ捨てる。この動きはカメラも追いきれないほどの強烈さがある。

祈り

4月2日、平和の像は完成する。84人の法要が行われる。「子や孫は今日を自決の日と思います。今日を一番良い日と思い込んで下さい」と祈りの言葉が捧げられる。その霊前では供物の傍ら、日の丸が静かに燃やされていた。”


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