パラブラ映画部

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作品No.015D

不知火海

2時間33分/1975

有機水銀に犯されながら、その海辺に漁民を抱え続ける不知火海。水俣病の苦悩と共に、豊饒の海に生きる人々の物語。

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内容紹介

水俣病は遠い噂か?

不知火海の人と生活、漁業は静かに営まれている。あらゆる牧歌的な漁法がここにはある。うたせ漁法、定置網等は海の畠のようだ。水俣病も遠い噂でしかないかのように見える。
しかし現実には水俣には日々悪化し貧窮する申請患者がいる。同じ部落に残酷なまでのアンバランスも生まれている。すでに“救済”された患者が家と生活を一新したからだ。しかし、その“御殿”と呼ばれる家は、先の読めぬ患者の、今の苦しみを忘れるためだけの自由と楽しみが具現化されたものにすぎない。子孫がわが子で絶えるのを見透かした親の苦悩がそこにはある。

暗黒の島々と静かな生活

青年期を迎え、愛や恋に体のうずく胎児性患者。魚の生まれ変わりと信じ、海の埋立てに自身の埋葬を感じる若い母親の患者。「脳を手術したら治らないか」と生まれて初めて治療の可能性を尋ねる胎児性の少女に答えることのできない医師。「明水園」(水俣病患者だけを収容する施設)も陸の孤島のようだ。
そして、水俣の対岸には、920ppmという人類最高の毛髪水銀量で倒れた死者が見出されながら、数年手をつけられていない空白地帯がある。御所浦島など医学上の“暗黒の島々”である。
カメラはその海辺の暮らしを映し出す。自然のままに魚をとり、食べ、静かに生きる人びとの姿。しかし、20年ぶりにカキが海岸につき、魚影が見られるようになったとはいえ、海はまだ汚染されている。その海で盛大なフグ漁が始まった。この地では今、新たなる“水俣の時代”が幕を開けようとしているのだ。


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